〜四〜

皆さんはます゛、出来るだけたくさんのお友達を作っておしゃべりになって下さい。

その時の注意点は口の形をハッキリ作って話す努力をしてみてください。

口の周りの筋肉がすごく柔らかくなったイメージが生まれてきます。

それから、俳優が必ず通る道、外郎売(ういろううり)を

そらんじて言えるくらいの力は持っていたいですね。

そしてそれが出来たら次の課題。

外郎売の「、」と「。」を除いて書き写し、何枚もコピーをとって、

自分が一番気持ちがいいと思うところに「、」と「。」を打ってごらんなさい。

そもそも文章上の「、」と「。」は目読する上で誤解を生まないよう、

理解しやすいように、便宜上付けられているものです。

声優による「、」と「。」は間(ま)でありリズムを生みます。

私にも、「柴田節」といわれるものがあるように、

どこにブレスをもってくるか、どこに間をもってくるかで

その人の感性、その人の個性が表現されます。

ブレスといいましたが、息継ぎもプロはわからないようにしなければなりません。

ある意味、声優は作曲家でもあるわけですね。

リズムを身体で覚えるためにスポーツ、日舞、洋舞、カラオケ、

何にでもトライしてみましょう。

その時、忘れてはならない事が、「覚えるという意識のアンテナ」のイメージです。

いろいろトレーニングの方法を紹介してきましたが、これだけは必ず挑戦してください。

新聞のコラムのようなものを、毎日声に出して目読ではなく、音読するのです。

それが声優のトレーニングです。

大切なのは、音読を通して本当に演じることが好きなのか、

それとも声優に憧れている自分が好きなのか、気づく事です。

真剣に考えてみてください。

毎日、音読できたら、それは演じることが好きなのだから

養成所の門をたたくのも、いいかもしれません。



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