〜六〜
さて、皆さんに是非、実行してもらいたいのは
文学にふれる、小説をたくさん読むことです。
こんな経験ありませんか?物語の中の人物にあなた自身が
なりきって読んでいる。小説には必ず状況説明がありますよね。
「暗い空に向かって煙草の煙をはきだした・・・」という具合に。
主人公が今どんな心理状態でどんな状況に置かれているのかを
想像させてくれます。
これを俳優という「心」で読むことは想像力を豊かにし
そしてあなたの持つ五感の記憶に大切に保管する事で、
あなたが将来演じるときに、それを再現する事ができるはずです。
これを「役者の引き出し」といいます。
「行間を読め」 これは台本に書かれていない部分をどう読むか、
どう演じるかということで、演技の幅も奥行きも違ってきます。
あなたの隠れた感性と想像力も養うためにも
たくさんの「本」を読んでください。
五感の記憶が大事というのは、そういうことなんですね。
つまり、前にもお話したように「自分は俳優だ」という心をもっていれば
小説で体験したことを五感の記憶の引き出しに
ちゃんとしまっておけるはずです。
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